2004年7月22日木曜日

 緊急講演・インターネット社会の問題、4回目の行財政改革アクションプラン説明会へ出席。

   -「インターネットの中のこどもたちの世界を体験する」-


 インターネットに関する犯罪が増えています。その被害者・加害者どちらにも子どもたちが巻き込まれている時代に大人は何をすべきか考えていた矢先でしたので、19日には文化会館たづくりくすのきホールで緊急講演として行われた「インターネットの中のこどもたちの世界を体験する」の第一部、七海 陽さんの話を聴きに出かけました。文字通りパソコンを使ってインターネットの仕組みや特徴、子ども達の「ネットコミュニケーション」の世界、インターネット社会の問題点、そこから今、大人としてできることなどについての提案もありました。特に子ども達の「ネットコミュニケーション」の世界について聴いていると、わかっていたつもりでしたが、私たちが育ってきた社会環境と現在の状況とが根本的に異なったものであるという実感を改めて強く持ちました。

ネット上では仮の人格で、コミュニケーションがもう一つの社会を作っているという話もありましたが、様々な分野で開設されているメーリングを始めとしてチャットなども年齢や距離、時間も関係なく匿名で参加が可能です。新しいネット社会は、自由で平等ですが、そこには自己責任とモラル形成をしていく事が重要、これを怠っていると子どもが被害者にも加害者にも成りうる危険とリスクがあるというのも切実な話でした。

確かに個人情報の漏洩、出会い系、有害情報、架空請求、コンピューターウイルス、ネットストーカー、詐欺、著作権の侵害など、インターネット利用者誰もがリスクとして抱えている問題は年齢に関係なくインターネットを利用している子ども達もリスク対象者です。子どもたちがインターネットを利用している場所の75%は家庭です。講演の中ではエチケットをもじって、ネチケットという造語を使って情報リテラシーの教育、情報を読みよく能力を培っていく必要性が話されていましたが、これは同時に大人にもいえることだなと感じました。

講演の中では、仮想社会にはまっていく原因のひとつに現実のつまらなさ、人間関係の辛さなどもある、日頃から大人は子どもたちと話し合ったり、魅力的な直接体験を増やしてあげる事が重要だと強調されていました。インターネットがこれだけ普及している今、危険だからと否定するのではなく、情報活用能力の向上や国際理解能力など良さも認めた上で、マナー・モラルについて教えていく事が家庭に求められているという話から具体的にはID・パスワードを他人に教えないこと、個人情報を発信しないこと、ウイルス対策、差別用語やプライバシー、著作権の説明、被害にあっても泣き寝入りしないようにすることなどは家庭でも教えられる対策だとの説明でした。

まだ未成熟なインターネットをどのように成熟させていくかが大人に問われています。教育現場、地域、家庭でどのようにマナーを教えていくか、直接体験を増やし生きていく力をつけていくにはどうしたらいいのかなど私自身、これから提案していかなければならない大きな分野だと感じました。講演の最後に聴いたキューリー夫妻の「科学技術は中立であり、善悪に関することは全て使用する人間性にかかっている」という言葉が重い言葉として耳に残りました。

                                             
 元気派事務所のパソコン         くすのきホールでの講演会・大画面での説明
 元気派事務所のパソコン         くすのきホールの講演会・大画面での説明


             
        -行革アクションプラン説明会4回目に出席-


 昨夜、行革アクションプラン4回目の説明会が深大寺地域センターで行われました。私も4回連続の出席でしたが。プランを二時間で説明するのは難しいと毎回感じています。テーマ別の説明が質疑との時間の関係で、たいていは後半はまとめて短い説明になる傾向があります。ところで今回も前回と同様に廃止が提案されている保養所以外の事業について具体的な数値が入った資料は無いのかという質問がでました。これは前回もあった質問で想定できたものです。この会は市民サービスに直接関係する事業見直しへの理解を得るためのものでもあります。会場にOHPの準備がありましたが使用されませんでした。具体的な資料で説明していこうとする姿勢があれば、当然、説明会の後に次回どう進めたらより市民理解が得られるのか工夫するべく検討しているでしょうにと、説明会に臨む基本的な姿勢に疑問が残りました。


 今回は、職員の退職金引き下げは妥当か、安全安心のまちづくりへの行政努力をという意見。公共施設の見直しとあるが北ノ台小学校体育館の床はコンクリートで木の床ではない。深大寺憩いの家は温泉も導入され利用者も増えていると思うが、見直しするするなら根拠になる資料が欲しいなどの意見も出されました。
 これだけ多くの事業を見直しするのなら、廃止で得た財源はよく考えて、本当に必要な事業に当てて欲しい、事業の優先順位をどう考えているか分からないという話の中から、最近市報に出された音楽・芝居小屋のあるまちづくりとして建設する複合施設へ疑問が複数出されました。
今なぜ芝居小屋が必要なのか事業の緊急性がわからないという質問に、議会が建設予算を承認したという説明に対しては抽象的ではなく具体的な説明を求める声も出ました。時間の関係で議論が中途半端な状態で終了し不満の声も出されていました。

市民参加の市政を目指している調布市が、これからの調布のまちづくりを市民と協働で進めていくために地域へ出向いての説明会は大いに歓迎しています。地域で出された市民の声を丁寧にすくい上げていく基本姿勢や、会の資料なども出された意見から次回へ生かす工夫を今後ともして欲しいものです。せっかく行政が地域に出向いていく機会です。自治会掲示板での案内、会場での早くからのお知らせなど、より多くの市民に関心を持ってもらうための方策が必要だな、そんな事も考えながら帰ってきました。