2004年8月20日金曜日

臨時議会が8月27日開催・みとこの夏休み

  9月7日定例議会が開催予定ですが、開会8月17日に幹事長会が開催され、今月27日に臨時議会開催が決定しました。実は3月29日に国の法改正があり、身体障害者の方への支援費の基準額が改定されていました。調布市でも関連する条例を改正する手続きが必要でした。しかし結果的に7月になってから、条例改正されない状態の中で、4月から支援費だけは改正後の金額で執行されていた事実に気づいた経緯が報告されました。異常な状態が続いているので、早急に平常に戻すために4月に遡って条例改正をするために臨時議会開会を市長から要請されました。条例改正は議会の議決がなければできないので、緊急に臨時議会招集へと至った訳です。

  経過説明を聞きましたが、すでに4ヶ月を経過している時点で気づいたという事実に唖然としました。機関委任事務の時代に、上からの指示を待って仕事をしていた時期を経て、地方分権時代、国と地方が対等になり自治事務になった今、何事も市の条例という根拠が無ければ執行できない時代になりました。法令遵守は行政の基本です。市民から預かっている税金は根拠があるから執行できるのです。今まで法改正の際には、都等から連絡があり、たまたまこの条例は財団等が関係していたなどの理由はあるようですが、委託したことにより法改正のチェックが行政ができないのでは、今まで上を見て行政を進めてきた頃と変わらず、誰かに指示されないと動かない旧来の体質のままでは困ります。

行革アクションプランの説明会で行政の守備範囲はどこまでなのか考えていきたいという話を何度も聞きました。今は民間委託、指定管理者制度、PFIなどあらゆる民間活力を採り入れた行政運営が求められている社会状況にあります。こんな時だからこそ、市民の福祉向上を基本に据えている行政は何を根拠に行政運営していくかが問われます。これは単なる事務手続きの過ちではなく法令根拠のない執行を長い間放置していたという重大な誤りです。
自治の時代に行政職員は何を基本に据えて、職務を遂行するのか。自治の時代、立法機関としての議会の働きを行政がどう捉えているのか、自治体政府としての認識、行政の基本が問われる臨時議会です。そして私たち議会も、単に法改正を追認する形式化された場ではなく、立法機関として市民の意志が反映できる自治を創造していく機関として、機能するよう努力していく事が更に求められているのだと痛感しています。

みとこの夏休み

   長野県小海町の実家に13日遅くに中央高速を利用して家族と帰省しました。暑いとはいえ海抜800m近い高原なので、家の中では扇風機もクーラーもいらない生活でした。お盆時期は、新盆の家はもちろん他の親戚にもお線香を立てに伺うのが常ですが、どの家庭でも盆花、提灯、夏野菜で創った馬などが飾られています。小海町も高齢化そして過疎化が同時進行です。
両親も年老いてきましたが、三世代同居で、父は目下有機農法に凝っていて自家用だけの栽培なのに収穫が多く近所に野菜を配っています。ひ孫の面倒をみたり老人会の活動に忙しい母、近所つき合いしながら生き生きと暮らしている両親の様子を見ると、どんな地域で年を重ねるのが幸せなのかな、とふと考えてしまいます。調布で暮らしている多くの人が生き甲斐を持って暮らせるまちづくりも大きな課題だと感じました。

小海町には、かつて観光バスが連ねてきていたスケートの天然リンクで有名な松原湖があります。その近くには安藤忠男さん設計の町立美術館もあります。白樺の原生林はそれは見事です。美しい風景は昔とさほど変わりませんが、夏のにぎわいも静かな様子で、今は冬のワカサギ釣りのお客さんが来る位で、スケート場としては使用させていないとか。私は秋の紅葉が一番好きでした。清里にある調布市八ヶ岳少年の家からは、一時間もかからない場所です。みなさんも、良かったらどうか一度訪れてくださいませ。