2001年1月29日月曜日

トックと紅梅と

1月28日、大雪が降った翌日でした。駅伝大会も中止になった日曜日でした。 西部公民館を会場にしたまちづくり市民フォーラム主催の出前サロンに参加しました。グループに分かれて地域のまちづくりの良いところ、悪いところなど出し合ったりして「市民参加のまちづくり」の一歩としての体験と、市民フォーラムという会の存在を知ってもらうことがメインの会でした。地理的条件や天候など悪条件の中で、参加者はほとんどが地域住民の方でしたが私自身にとっては西部地域の具体的な課題が理解できたこと、また地域に住む方と知り合いになれたという2つの大きな収穫がありました。

私は市政サロン等にも時々参加していますが、対行政と市民が向かい合う形の会は、どうしても要望や批判等の意見が多くなりがちです。しかし不思議なことにコーディネーター役が市民になると、会が提案型の発言が多くなる特徴があるように思います。旧大町小学校跡地利用のワークショップでも同様でしたが、行政に対する要望といった一方的な意見だけではなく、必ず自分たちはそこで何ができるかという主体者としての意見が多く出されます。問題提起者の目線が同じまちで暮らす人と人の出会いからのスタートで、まちを語り合うことの有効性を実感させられます。

もちろんこれで問題が解決するという話しではありません。これからのまちづくりのなかで合意形成を図りながら進めていく難しさは山積しています。ここで話し合われたことが、今後どう地域課題解決に向けて生かされていくか、また行政と市民のコーディネーター役を市民フォーラムがどう担っていくか問われる所です。
私自身もこれからのまちづくりを進めるなかで地域コミュニティーのあり方も含め考えていく時、市民フォーラムが市民自治実現に向けて市民に とって有効な組織として機能するよう、自分自身でも体験を通し提案していくのが課題と考えています。

大雪の翌日で出前サロンの準備もたいへんだったと思います。今回の出前フォーラムは実は温かい『トック』という朝鮮料理のお雑煮を食べながらお隣の国のお正月を味わうこともできた会でした。錦糸卵が添えられた鶏肉のスープ味が美味しい『トック』、初めての食体験でした。おにぎりも調布産米で韓国風に作られたとの事。作り方のレシピも頂きました。市民が市民を思い、計画された会が持つなんともいえない温もりを感じました。私には各テーブルに置かれた紅梅の小枝が放つ早春の香りがまちづくりに寄せる希望という言葉を連想させてくれました。
次回は2月18日日曜日、東部公民館で午前11時から開催されます。私は学習会の予定があって参加できませんが、ご都合がつく方は出前サロンに参加をとお奨めします。私はわがまちの人と出会い、語れることの幸せを実感しています。まちがもっと好きになれる瞬間です。