2010年10月23日土曜日

住民参加型選挙運動ハンドブック入門編

 22.23日と市川房枝記念会女性と政治センターで開催された政治参画アカデミーの研修会に参加しました。初日は早稲田大学岡澤教授より「北欧と日本」について比較政治という視点からの講義。明治から現在までの両国の政治を比較しながらの講義でしたが、スウェーデンが196年間戦争をしなかった事。国民を一人も戦争で失う事が無かった点を指摘され、「平和に勝る福祉なし、平和は有効な政治財であり、経済財であるということ」と説かれた言葉が心に強く響きました。

翌23日、2日目の今日は立教大学五十嵐教授より、女性の政治参画をめぐる考察という視点からの講義が午前中ありました。「女性が政治を変える時」として、80年代より物質的価値から精神的価値に転換が図られてきたとして、暮らしや福祉、環境など地域社会の課題が政治的課題になってきた事。これらの課題解決するためにその中心的な役割を担っている女性が社会の要請もあり、政治の舞台に登場してきたとの解説を聞きました。
私も丁度その頃から暮らしを起点に子育て、給食、消費者グループ、福祉、PTA、まちづくり等々様々な市民活動に関わっていました。そんななかで地域の課題に気付き、市川記念会の政治参画セミナーで学び、市民と市政をつなぐ架け橋として議員を志そうと考えるに至った自分自身の生きてきた過程を振り返りながら、講義を興味深く受講しました。
法政大学五十嵐教授からは新しい公共と地域主義について、参加者それぞれの問題意識を出し合いながらゼミ形式で講義を受けました。

 ところで、22日の午後にあった交流会の席では、市川記念会出版部から10月20日発行の選挙運動ハンドブックのお披露目もありました。
市川記念会に学ぶ現職議員有志10名の編集委員が、政治進出を考えている市民へ向けて、各自が経験してきた選挙運動を整理してまとめた選挙運動ハンドブックを記念会関係者のアドバイスや元都選管の方の監修を経て市川記念会出版部より発行しました。

「出そう、出よう、そして支えよう」という言葉に思いを込めて、「出たい人より、出したい人を」という視点から、地域の仲間が支えて進める住民参加型選挙を進めて行くには、どうしたら良いかについて書かれたハンドブックです。政治運動と選挙活動の違いや、選挙までの流れについても分かりやすく書かれています。
 私も編集委員の一人として当初からかかわってきました。作業を通して、これまでの自分自身の選挙について再確認する良い機会になりました。

地域課題解決に向けて選挙に出ようか、迷っている人、決断したけれど政党や団体から立候補するのではなく、無所属でがんばって選挙をクリアしたいが、その方法が分からない人もいらっしゃると思います。
選挙はゴールではなく、政策決定過程への参加の始まりです。でもチャレンジしないと始まりません。そんな、これから地方議員を志すあなたと、送り出したいあなたに活用して欲しくて、皆で編集したハンドブックです。

この日は、講座終了後に発行に当たって記者会見を行いました。執筆した10名の議員のうち講座に参加した議員3名と、記者会見に駆けつけた1名の議員、そして記念会からも2名の方が出席されました。来年4月に統一地方選もあることもあってか、うれしいことに日経新聞社、読売新聞社、東京新聞社3社の方が取材に見えました。私達の思いの丈を、それぞれの言葉で伝えました。近々記事になるのではないかと思います。私自身、市川記念会の政治参画センターが設立して、講座があるという記事を目にした事が政治へ近づく大きな一歩でした。あの頃の自分と同じ想いの多くの人が、記事に目を留めて、関心を持ってくださるように、そしてその方の手元に届くようにと、今から祈るような気持ちでいます。

ハンドブックへの問い合わせは、市川房枝記念会出版部03-3370-0238、
fitikawa@trust.ocn.ne.jpまでお問い合わせ下さい。