2007年12月28日金曜日

御用納め

 今日で役所も御用納めです。様々な問題があった2007年でした。12月議会では、事業系ごみ袋の値上げ問題で議会では大激論になりました。議案上程時より多くの会派が質疑をし、委員会審議では賛否が分かれ、委員長裁決で可決されました。本会議では3会派が賛成、4会派が反対と一票差で値上げが可決となりました。
私はごみ処理に積み替え施設建設など新たな事情が起こり受益者負担の原則から値上げしなければならない事情は理解できますが、4月に値上げしたごみ袋を約60%という大幅な値上げする提案は事業者に大きな痛みを伴う提案であるからには、当事者への丁寧な説明、また値上げ幅も含めた慎重な対処が必要なのは当然です。しかし、事業者の7%しか出席しなかったという当事者の都合を配慮しない説明会を10月末に終えて、12月議会で値上げ提案というのは、市民参加・市民への情報提供を市政運営の基本に据えた市長の基本姿勢にも反するものと考え反対しました。25年完成予定の新ごみ施設完成時には値下げするという発言、また事業者には7月値上げに向けて丁寧にしていくとの事でした。しかし、現在の原油高騰も含め、今後の見込みを考えれば難しいことも予想されます。また値下げすることが前提条件ならば条例の附則の中に期限限定という担保できる一文も提案すべきで、市民理解を得るプロセスを経ずに可決後に説明責任を果たしていくというのでは、「値上げのための説明」としか受け取れない進め方には問題があると言わざる得ません。

 公金問題で市政に対する信頼が失われた年、信頼回復のための一歩が今議会でしたが、市民生活に影響を与える値上げに対する市の姿勢に疑問を持たざる得ません。「公金は血税」です。市長は職員の先頭に立って信頼回復に向けて努力するとのことでした。ごみ値上げ問題では市長のリーダーシップが見えてきません。市民に向けたメッセージと行動の一致が問われるところです。

新ごみ処理施設は私が暮らす深大寺に建設されます。施設規模も含めた話し合いが進んでいますが、地域に対してふじみ衛生組合として具体的な説明会はいまだ開催されていません。処理施設の絶対条件は安全性と環境への負荷を減らすことです。この点を考慮すれば炉数は3炉ではないかと議会でも発言してきましたが、現在の方針は2炉のようです。これで安全性は確保できるのか地元住民の不安は大です。市は今回の値上げの提案でも新ごみ処理施設を25年に可動させる事を前提にした説明をしていますが、市は、まず新施設について現状はどうなっているのか、今後についてどう考えているのかも含めた誠意ある地元への説明こそ先にすべきではないでしょうか。難しい問題こそ、責任者は初当選の際の基本方針で述べられた現場主義を貫いてほしいと思います。

そして、私達議会も市民から税金の使い方を問われた年でした。私は政務調査費を使って学んだ事をできるだけ議会活動に反映できるように努力してきましたが、もっと見える形で進めていくような工夫をと考えつつ、公金の重さを自らも噛みしめていかなければと受け止めています。
今議会では市民に痛みを伴った事業系ごみ袋の値上げが可決された後に追加議案として、議員の期末手当が職員の人事院勧告に沿っていった場合、33,000円が増額になる条例改正が提案されました。職員は労働基本権を制限されていますが、私達は自身で決定できます。国の法改正により市民生活も厳しい状況にあります。私たち議員は市民生活をよく見て判断しなければなりません。今年は公金問題で揺れ、特別職は減俸していますごみ袋の大幅な値上げも決定したことを考えると、市民に痛みを伴った決定もしなければならない市民代表という立場からもこの条例改正は難しいと考え、私は反対しましが、この条例改正も賛成多数で可決されました。

様々な問題が審議された12月議会、改めて議会は、市民代表として選ばれた市長が本当に市民のための政治を行っているのか別に選ばれた市民代表が集まった議会という機関としてしっかりとチェックする場であることが再認識された気がします。

議会は言論の府、十分に議論して市民にとってよりよい市民の暮らしが実現できる市政を作っていくために来年も頑張ります。